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有「その悪そうな笑顔は何だ。」
「今日一日、俺の恋人になれ。」
有「・・・・・・・は?」
「禁止事項はねぇ。ただ、お前はいずれ俺のモノになるんだ。予行練習だと思って今日は俺の女になれ。」
(どう振舞うんだろうなぁ。)
『俺の女』としての有希を想像すると愉しくなる。
まぁ、こいつが素直に頷くはずがないか。
しかし、有希はしばらく考え込み
有「余計な発言も含まれていたが仕方ねぇ。協力してやる。」
「・・・・・。」
有「ただ、忠告しておくが・・・
私に惚れんなよ?」
そう言って、不敵に笑いやがった。
提案に乗ってきたのも意外だが
なかなか言うじゃねぇか。
だがこれで
今日一日、こいつは「俺の女」
心も体も
---俺のモノ
(・・・・・・・・・。)
なんだこの妙な胸の高鳴りは。
温かいというか安心するというか・・・
今日という僅かな時間限定で手に入れたものなのに手放したくない。
これからもずっと俺だけのモノにしておきたい。
これって俗に言う・・
独占欲?
(いやいやまさか・・・)
これ以上考えると恐ろしい結論に至るかもしれない。
寒気を覚えながらムリヤリ思考回路を止めた。
とにかく
今日の目的は院長のヤローに有希を見せることだ。
それさえ終われば後はどうだっていい。
(さて、行くか・・・)
ホテルの玄関に到着。
有希の手を引き会場に向かう。
物怖じすることなく場慣れしているこいつにちょっと驚く。
が、ドレス姿に比べたら大した衝撃ではなかったのでスルーした。
時刻は既に5時。
パーティーの始まりだ。
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