スポンサーリンク
「なぁ・・・・孝。」
孝「ん?」
「ありがとな。・・・・・色々。」
孝「なんだそれは。」
「・・・・・なんとなくだよ。」
手当ても終わって、改めて孝を見る。
頭の中ぐちゃぐちゃだけど。
助けてくれて。
好きだって・・・・言ってくれて。
嬉しい。
ありがとうって
マジで思うよ。
孝「・・・消えちまうような言い方するな。」
「え?消えるって・・・・んなわけねぇだろ」
孝「・・・・・そうか。」
「・・・・・お前も物好きだったんだな。」
孝「ん?」
「なんでまた・・・私みたいなのを・・・」
孝「さぁ・・・なんでだろうな。
俺にも分かんねぇ。」
「・・・・お前が言うなよ。」
こいつ・・・
絶対自分のこと分かってねぇ。
天才なのに。
天才お医者様なのに。
孝「好きなのはどうしようもねぇだろ。」
「・・・・・・孝様、絶好調ですね」
孝「は?」
「でもな。私は・・・・こんなだからさ。
まだ・・・その・・・
"好き"になるのが怖いんだ、男のこと。」
孝「あぁ、知ってる。」
「お前のこと・・・大切に思ってる。
だから・・・幸せになってもらいたいんだ。」
孝「・・・・・・・・。」
要はダメだって言ってた。
でもやっぱり---
曖昧な状況に縛り付けたくねぇ。
だから・・・
「私はこれから・・・・
変わっていくのかどうか分かんねぇし。
だから、他に好きな女子が出来たら---
そっちに行けよ?」
こんな言葉しか吐けないなんて・・・
なんてダメなヤローだ私は。
でも
今はこれが精一杯なんだよ。
許してくれ---
孝「二度と言うな。」
「------っ!」
ギクッとさせる
時々見せる、"男"の目に視線を奪われた。
孝「お前以外の女を好きになる?
そんなこと有り得ねぇだろ。」
「・・・か、簡単に言い切るんじゃねぇよ。」
孝「・・・・・・はぁ。」
「・・・・・・。」
孝「お前以外いらねぇんだよ、俺は。」
(え、えぇ・・・)
やっぱりダメだ。
覚醒した孝様には勝てる気がしない。
いやいや。
勝ち負けではなくてですね・・・
孝「だからお前も、俺を好きになれよ。」
「え・・・」
孝「ずっと待つ。」
「-------!!」
ち、ちーん。
そ、そんなお前・・・
面と向かってそんな爆弾投けるんじゃねぇよ。
ダ、ダメっす。
心臓がライブハウスになってます。
「・・・・・・ありがと。」
孝「"分かった"と言え。」
「・・・・・・分かった。」
その後は俺様孝様に翻弄されまくりだった。
今日はマジで色んなことがあり過ぎて
明日になれば全部夢でしたぁ!
なんてことも有り得るかもしれない。
出来ればそうであって欲しい。
それになんと
眠れないと思っていたが疲れの方が勝利。
おまけに孝に抱きしめられたまま眠ってしまっていた。
ホテルに着いてから一滴も酒飲んでないってのに。
すげぇな・・・
"明日にでも俺が消すからな。"
う、うーん・・・
なんか、寝苦しい?
息がうまく出来てないっていうか。
気のせい・・・
気のせい・・・・・?
「・・・・ぅ、ん-----んんっ!!??」
午前9時。
強烈な目覚め方だったのは言うまでも無い。
「なっ、ななななんだぁぁ!?」
孝「・・・殺菌?」
「ばっ!ばかかお前は!」
孝「朝から煩ぇな。」
「お前なぁ!!!」
残念ながら孝様は
今日も朝から覚醒していた。
------------ナ・イ・ト・ワ・-・ク Part3(完)
スポンサーリンク