『やっほー!』
「・・・・・すんませんねぇ。お忙しいところ。」
『いいのいいの。近いうちに絶対呼び出されるって分かってたから。』
「は・・・・?」
私は今、某ファミレスに来ている。
店員さんには悪いが注文はドリンクバーのみ。
食欲がないので許してもらいたい。
静かな喫茶店の方がいいのか・・・とも思ったが、周りの人間に話を聞かれるのも心苦しい。
というわけで、人の多いザワザワしているこの場所を選んだというわけだ。
そして目の前には・・・
『2人でファミレス来るの懐かしいわねぇ』
「そ、そうっすね。」
3on3の時に再開した、あっ子ちゃん。
「何か食う?」
あ『うーん、私もドリンクでいいや。』
「そっか。」
たまたま近くを通った店員にドリンクバーを頼むあっ子。
レモンティーを注いで戻ってきた。
私は今日、わけあってあっ子ちゃんを呼び出してしまったのだ。
理由はまぁ・・・
怪奇・桜館の住人達について相談したいなぁってのが99%。
あ『それにしても久しぶりねぇ!何年ぶり?高校以来じゃないかな。』
「そうだなぁ。どのくらいだろ。」
あ『私、県外の大学行ったから同窓会も参加してないもんねぇ。』
「同窓会は私も行ってない。」
あ『そうなんだ?あれ、なんだったっけ。妹ちゃんは元気?』
「あいつはこの前会った。相変わらず元気だ。」
あ『それは良かった。あ、そうだ・・・』
「ん?」
『新名君とはどうなったの?』
「!」
不覚にも
体が固まってしまった。
"新名君"
すっげー久しぶりに聞いた名。
『新名薫』
まぁ・・・・元彼ってやつですな。